
パパが急逝したときはメッチャ焦った。おばーさまのときは『パパのときの経験』&『4年後(間がそう空いてなかった)』で、ちょっとだけ余裕があった。
自分より先に大切なファミリーが他界してしまったときのために “備忘メモ” はあるに越したことないので記録。

ちなみに…、読経や焼香を行う仏教的な儀式のことを『法要』といい、「法要」と「法要後の会食」までをあわせた一連の行事を『法事』というのだそうです。
ほかにも、ALSOK(アルソック) には知りたい情報が満載。介護に関する情報もたくさん掲載されていて、助かりまくりサイトです。
《豆知識》
《豆知識》
新田家(信心深くない両親の元)に生まれたばっかりに、知らないことだらけ。
自分が喪主や施主になったとき、失礼な結果に終わったり・恥をかいたりしないためにも、読んでおいて損はない豆知識。
引き物/引き出物
まず、「引き物」という表現を知った。
そして「引き物」と「引き出物」に違いがないということを知った。
どちらも『参加(参列)いただいた方々への “お礼の品”』、『お帰りの際にお渡しする “手土産”』のこと。慶事は「引き出物」、弔事は「引き物」と使い分けたり、四十九日法要では「引き出物」、それ以降の法事は「引き物」などと使い分けることもあるとか。
香典返し/引き物(引き出物)
次に、–香典返し– と –引き(出)物– に違いがあることを知った。
どちらも『故人やその親族への “心遣い” に対する “返礼品”』なんだけど、 目的 が違うので –香典返し– と –引き(出)物– は “別々に用意” する必要がある。(※合算して1つの品物を贈るのは誤った対応)
| 名目 | 会葬御礼 | 香典返し | 引き物(引き出物) | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 目的 | 葬儀や通夜の参列者全員へのお礼 | 葬儀や通夜、忌中にいただいた『香典』へのお礼 | 法要(四十九日・一周忌など)にいただいた『御仏前』『お供物』へのお礼 | ||
| 時期 | 当日 | 当日返し (即日返し) | 当日 | 法要の当日 | |
| 後返し | 忌明け(四十九日法要後)〜1か月以内 | 法要 欠席者 | 法要後〜1か月以内 | ||
| 注意 | 先(受付記帳後)にお渡しするか、後(お帰りの際)にお渡しするか決めておく | –会葬御礼– をお渡ししていても、別途 –香典返し– を贈る必要がある | –香典返し– と –引き物– どちらも贈る場合は、–香典返し– より 先に 贈る | ||
| 相場 | 500円〜1,000円程度 | 半返し | 『香典』の1/3〜半額 | 『会食代』+『引き出物代』=御仏前の7~8割 | |
| 法要 欠席者 | 『御仏前』の1/3〜半額 | ||||
上記いずれにも『挨拶状(お礼状)』を添える。
“高額な御香典をいただいた方” には後返しで –香典返し–(返礼品またはカタログギフト)をお贈りする。
《参考》
新田家の場合(ⓢ・ⓝが他界したとき)
新田家は 浄土真宗 本願寺派 です。
親鸞聖人によって開宗された浄土真宗は、「南無阿弥陀仏」の念仏を称えれば阿弥陀如来の救いによって必ず極楽浄土に往生できると説いています。
亡くなった人はすぐに往生して “仏” になる( “霊” という概念がない)ため、香典袋の表書きは『御仏前(御佛前)』と書きます。(※「御霊前」とは書かない)
[葬儀]のときも、以降の[法要]のときも『御仏前(御佛前)』でOKです。が、前述のとおり「香典返し」だの「引き物(引き出物)」だの省けることは省きたいので、ⓢとⓝの場合に限っては、香典の準備は必要ありません。
浄土真宗についてもう少し
「亡くなった人は誰もが必ず阿弥陀仏の救いによって極楽浄土に往生できる」
「故人はすぐに “仏” になる」( “霊” という概念がない)
「死に対して穢れ(けがれ)という概念がない」
という教えがあるので、映画やドラマで見たことのあるアレやソレとはちょっと違う作法やマナーがあります。
● 葬儀の位置づけ
『故人の供養』ではなく、『阿弥陀仏へ感謝の気持ちを伝える儀式』だそうです。
別れの儀式を意味する「告別式」という名称も使わないそうです。
→彩苑では「告別式」という表現を使っていました。
● 末期の水の儀式は行わない
「苦しみからの解放」や「あの世への旅立ち」を意味する『末期の水の儀式』は行いません。
→彩苑では「末期の水の儀式」を促されました。ビールなど故人が好きだったものをチョンチョンしました。
※「末期の水の儀式」とは、故人が亡くなったあとに、故人の口に水を含ませる儀式のことです。「故人が苦しまず、安らかにあの世に旅立てるように」という意味が込められているそうです。
● 挨拶の言葉
遺族や親族に挨拶をする場面では、「謹んでお悔やみ申し上げます」や「哀悼の意を捧げます」といった表現を使います。
※「ご冥福をお祈りします」という表現は、故人が「死後の世界で迷うことなく無事に浄土へたどり着くことを祈る」「死後の世界で幸せになることを祈る」という意味です。浄土真宗では(すでに仏になっているので)「冥福を祈る」必要がありません。
● 焼香の仕方
右手の親指、人差し指、中指の3本で抹香をつまみ、(額まで持ち上げたりせずに) そのまま 香炉の炭の上にくべます。回数は 1回 です。
※同じ浄土真宗でも大谷派では2回です。仏式葬儀での一般的な焼香は、抹香をつまんだ右手を額に押しいただいてから香炉の炭の上にくべます。宗派によって焼香の仕方や回数が異なるため、執り行われる葬儀の宗派を事前に確認して作法を調べておくか、喪主やその他の参列者の作法を真似てください。
● 清めの塩は用意しない
死に対して「穢れ」という概念がないため、清めの塩は 用意しません 。清めの塩を用意してしまうと、故人に対して失礼になる場合もあるそうです。
※「清めの塩」とは、死に触れる葬儀のあとに穢れを払う(列席者の身を清める)役割があり、さまざまな宗派の仏式葬儀で用いられています。会葬御礼の中に「清めの塩」が入っていたときは浄土真宗ではない宗派だということになります。
● 戒名ではなく法名
「戒名」は、生前に出家した信徒が授かるものでしたが、現代では亡くなった方に対しても与えられるようになりました。日本独自の風習で、浄土真宗では『法名』、日蓮宗では「法号」と呼ばれています。
『法名』は「釋○○」の三文字を無料で授けてくれるため、法名料(他の宗派でいうところの戒名料)は必要ありませんが、実際には3~10万円程度を包むのが一般的だそうです。『法名』は生前に帰敬式で授かるか、葬儀の際に僧侶に授けてもらいます。
→パパのときもおばーさまのときも “相場の中間” ということで、聖徳寺のご住職へ70,000円包みました。
● 位牌ではなく過去帳
浄土真宗では霊という概念がないため、『過去帳』(または法名軸)に「法名」「命日」「俗名(生前の名前)」「享年(亡くなった年齢)」などを記録して仏壇に供えます。
※「位牌」とは、戒名などを記した札のことで故人の霊が宿るもの。
→新田家も瀬本家も過去帳です。
● 線香は寝かせる(香炉に立てない)
線香をあげる際、1本の線香を折って2本にして火を点け、正面から見て香炉の左側に線香の火が配置するように横に寝かせて置きます。
《参考》
葬儀のタスク
葬儀のタスク
葬儀前
- 葬儀社の決定
- 葬儀社を決定します。
- ⓢの場合:『彩苑』の互助会に入会済
- ご遺体の搬送を行い安置します。
- 葬儀社を決定します。
- 葬儀の打ち合わせ・僧侶の手配
- お通夜・告別式の日程を葬儀社と決めます。
- 予算や参列者の人数、会食の有無、宗派、遺骨の埋葬先を伝える。
- ⓢの場合:宗派『浄土真宗 西本願寺』・埋葬先『ささぐりの郷』
- 席次やご焼香の順番、供花を飾る順番なども葬儀社と相談して決めておく。
- 僧侶の手配は「葬儀社に依頼する」または「自分で手配する」。
- ⓢの場合:『聖徳寺』に連絡
- 遺影写真の準備
- 遺影は喪主が写真を選ぶだけで、加工は葬儀社が行ってくれます。
- 故人が生前遺影を撮影している場合もあるため確認する
- ⓢの場合:ⓝがⓢの写真をたくさん持ってます&選びます
- 遺影は喪主が写真を選ぶだけで、加工は葬儀社が行ってくれます。
- 訃報の連絡
- 参列してもらいたい方へ葬儀の案内連絡を行います。電話連絡が一般的です。
- 訃報のみ電話で伝え、葬儀の詳細が決まってから『メール』・『LINE』など相手が確認しやすいツールで連絡する
- 参列してもらいたい方へ葬儀の案内連絡を行います。電話連絡が一般的です。
お通夜・告別式
- 僧侶への挨拶とお布施の受け渡し
- 僧侶に対してお布施をお渡しします。
- お渡しするタイミングはお通夜が始まる前が良い
- お布施の相場は(通夜、葬儀、火葬場の立ち合い、初七日法要を含めて)20~30万円
- 浄土真宗には「戒名料」がない
- ⓢの場合:御布施『参拾萬円(¥300,000)』
- ⓢの場合:御布施『七萬円(¥70,000)』(法名料として)
- 僧侶に対してお布施をお渡しします。
- 弔問客の対応
- 弔問客が到着した際に挨拶をしたり、葬儀前後の空いた時間に声をかけたりします。
- お通夜・告別式での挨拶
- 喪主は遺族の代表として、参列してくださった方にお礼と感謝の気持ちを伝えます。
- ⓢの場合:ⓝがⓢの写真をたくさん持ってます&選びます
- 喪主は遺族の代表として、参列してくださった方にお礼と感謝の気持ちを伝えます。
- 火葬場でお骨上げを行う
- 葬儀が終了したら、火葬場へ移りお骨上げを行います。
- 喪主が最初に骨上げを行う
- 喪主が骨壺を持ち帰り供養する(↓後飾り祭壇の設置)
- 葬儀が終了したら、火葬場へ移りお骨上げを行います。
挨拶例文

『忌み言葉(いみことば=縁起の悪い言葉)』を使うことは不適切。
「ますます」「しばしば」といった重ね言葉や、「死亡」「急死」といった生と死に関する直接的な表現、「九」や「四」といった不吉とされる数字は避ける。
- 【お通夜】
- 本日はご多用の中、○○の通夜式にご参列いただき、心よりお礼申し上げます。生前お世話になりました皆様にお越しいただき、故人もさぞかし喜んでいることと思います。この後は、ささやかではありますが別室に食事の席を設けております。ご都合のよろしい方は、お時間の許す限りごゆっくりお召し上がりください。本日は、ありがとうございました。
- 【告別式:出棺時】
- 本日は、ご多用にもかかわらずご会葬をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで葬儀も滞りなく進み、これより出棺の運びとなりました。生前いただいた多くのご厚誼につきましては、家族一同、厚くお礼を申し上げます。〇〇が亡き後も、変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
葬儀後
- 香典返しの手配
- 香典返しは葬儀や弔問の当日にお渡しする。
- 高額な香典をいただいた場合は別途お渡しする
- 当日返しを行わない場合は四十九日法要後一か月までを目安に手配
- ⓢの場合:
- 香典返しは葬儀や弔問の当日にお渡しする。
- 後飾り祭壇の設置
- 喪主は骨壺を引き取り、自宅に後飾り祭壇を設置し、納骨するまで遺骨を安置します。
- 後飾り祭壇は「葬儀社に依頼する」または「自宅にある台で自作する」
- ⓢの場合:ⓝが自作します(おばーさまの時に経験済)
- 喪主は骨壺を引き取り、自宅に後飾り祭壇を設置し、納骨するまで遺骨を安置します。
- 初七日法要
- 葬儀当日に併せて行われるケースが多くなっています。
- ⓢの場合:葬儀当日に行います
- 葬儀当日に併せて行われるケースが多くなっています。
- 四十九日法要
- 日程や法要を行う場所、食事の手配、参列者への連絡などを行います。
- ⓢの場合:
- 日程や法要を行う場所、食事の手配、参列者への連絡などを行います。
- お墓(埋葬先)の手配・納骨
- 四十九日法要の際に納骨するのが一般的ですが、納骨の時期について特に決まりはありません。
- ⓢの場合:四十九日法要の際に納骨
- さまざまな埋葬方法(樹木葬や散骨など)があるため、遺族と話し合って決めます。
- 故人の意向を尊重する
- 故人が「お墓を準備している」「散骨などの埋葬を希望している」場合もあるため、遺言書やエンディングノートなどがあるか確認する
- ⓢの場合:『ささぐりの郷』
- 四十九日法要の際に納骨するのが一般的ですが、納骨の時期について特に決まりはありません。
法事のタスク
法事のタスク
- 日時の決定
- 僧侶・親族と相談します。
- 招待者の範囲
- 招待者を確定します。一周忌までは親族のほか、故人の友人知人なども招待します。
- 会場の確定
- 自宅、寺院、会館など場所を決定します。
- 法要の案内通知
- 法要の日時や会場が確定したら、招待者に案内状をお送りします。
- 僧侶との打合せ
- 日時の確認、お布施や持参品などについて確認します。
- 準備①法要
- 引き物を手配します。
- 準備②会食
- 会食(料理)を手配します。
- 親族間の決め事
- 親族の香典(金額)を相談します。
- 服装を申し合わせます。
- 香典返しの準備 (※四十九日(七七日/忌明け)』のみ)
- 『忌明けの挨拶状』とともに『香典返しの品』を送るのが慣習となっています。
