病棟移動前@東館4F『泌尿器科病棟』にて。

『腎盂腎炎』(泌尿器科)で入院中、その他の症状についても併行して検査や診察をしてもらっています。特にコロナ罹患後、顕著に低下している嚥下機能…。少し回復してきた矢先に腎盂腎炎…。高熱を伴う疾患続きで寝たきりになり、手足はさることながら喉の筋力も衰えたり・こわばったりで、呼吸器系・脳神経系など多方面からアプローチしてもらっています。

9月25日のリハビリ中、迫田さん(PT)の「お薬が効いているのか、娘さんが一緒だからなのか、両方なのかもしれませんが、今日はすごく状態がいいです」という言葉から『内服薬が増えたこと』を知りました。リハビリの後、久保田さん(看護師)から薬剤名も教えてもらいました。
どうして服薬が追加されたのか、その理由を知りたくて、10月2日に脳神経内科の藤木医師に時間を作ってもらいました。
神経変性疾患とは
神経変性疾患とは
原三信病院の脳神経内科では、《神経変性疾患》《免疫神経疾患》《感染性疾患》《脳血管障害》などの病気を診ています。その中でも、このコンテンツのタイトルにつけた《神経変性疾患》について、簡単に。
《神経変性疾患》は、何らかの原因により脳や脊髄の神経細胞が徐々に失われ、物忘れが多くなったり、手足がうまく動かせなくなったりする『アルツハイマー病』や『パーキンソン病』などの病気がよく知られています。
明らかな原因がある《感染性疾患(髄膜炎など)》や《脳血管障害(脳梗塞など)》などの病気と違って、《神経変性疾患》は原因がつかめない疾患だそうです。
今回の腎盂腎炎の入院で、嚥下機能が顕著に低下していることやその他にも気になる症状があることから、脳神経内科の医師にも診察していただいたところ、『パーキンソン病』や『レビー小体病』の疑いがあるという診断でした。
その総称である《神経変性疾患》でこのページを記録に残すことにしました。
藤木医師の話①
藤木医師の話①
診察依頼
高橋さん(ST)→ 中野医師(入院主治医)→ 藤木医師(脳神経内科医)。
高橋さんが食事のときの様子を確認しに、度々病室まで来てくださっている。ⓢの嚥下の印象から、「『コロナや腎盂腎炎の廃用』以外にも原因(病気)があるかもしれない」と主治医に相談。
中野医師は泌尿器科のドクター。専門分野が異なる検査や診察が必要な場合は、主治医から各方面に依頼をする…という流れらしい。
主治医からの依頼を受けて、藤木医師が、検査を1回(9/24)、診察を2回(9/24・10/1)、してくださったとのこと。
診察:初回(2024.09.24)
- [病室]で診察
- 覇気がなくどんよりした印象
- CT 検査の結果および診察から、『パーキンソン症状』があると診断→ ネオドパストン を処方
→「症状が改善されるか確認することにしました」とのこと。
『検査』だけでハッキリする病気(病名)もあれば、『治療:内服薬が効く/効かない』で絞っていく…という方法もある。今回、脳神経内科で確認しているのは、後者の方法。
診察:2回目(2024.10.01)
- [本館1Fの診察室]で診察(車椅子で受診)
- 目がしっかり開いている
- 最後に「ありがとうございました」とⓢからの言葉もあった
→「初回の診察時より劇的に症状が改善されていたのでネオドパストンの効果は感じられました」とのことだったけれど、
- ネオドバストンの副作用(治療参照)報告があった→ シンメトレル を処方
→「現在、経過観察中」とのこと。
家族への説明(2024.10.02)
脳のCT画像を見せてもらった。
前方はかなり隙間があった。左側は脳梗塞で壊死したエリアが広く空洞になっていて、その分、左脳は小さくなっていた。
『パーキンソン病』について説明してくださり、資料もいただいた。ⓝがこれまで脳梗塞の後遺症と思っていた症状と、パーキンソン症状は、酷似しているものが多いことを知った。 →パーキンソン病
過去に田中さん(訪リハOT)から「パーキンソンかもしれません」と助言され、それを江島医師(千代診主治医)に相談したけれど「違う」とのことだった。
もうひとつ、『レビー小体病』についても説明と資料提供があった。 →レビー小体病
今後、 ダットスキャン という検査をしたいとのこと。検査所要時間が長いため(約30分)、現時点のⓢでは不可。体力の回復を待っていずれ…という予定についても教えていただいた。
藤木医師から
- 今後の診察や検査は、できるだけご家族にも立ち会っていただける時間帯(面会時間)に予定するようにします。
- 私たちにはわからないような小さなことでも、これまでお母様をみてこられた “ご家族” だから気づけることがあると思います。何か異変に気づかれたときはいつでも看護師に伝えてください。
- 私たち医療側とご家族一緒に “チームで” お母様の回復を目指しましょう。
という言葉をいただいて、約30分の相見終了。
パーキンソン病
パーキンソン病
概念
パーキンソン病は、脳の黒質と呼ばれる部位にあるドパミン神経細胞が減少することで、ドパミンが不足して運動機能に障害が生じる進行性の神経変性疾患。
ドパミンが不足するとパーキンソン病が起こりやすくなる。パーキンソン病では、黒質に “レビー小体” が蓄積することで黒質の神経細胞が減少し、作られるドパミンが減少する。ドパミンが減ると神経伝達に障害が生じ、手足が動きにくくなったり、ふるえたりする症状が出現する。
- 好発年齢
-
50〜60歳
- 頻度
-
1人/1000人
*『ドパミン』『ドーパミン』は同じ。神経伝達物質。
症状
動作が遅い
姿勢が保てない
手足が振るえる
筋肉がこわばる
《三大症状》
- 静止時振戦 … じっとしているときにふるえる
- 筋強剛(筋固縮) … 筋肉が固くなる
- 運動緩慢・無動 … 動作が遅くなったり少なくなったりする
- 運動症状
- じっとしていると手足が振るえる
- 動作が遅い・小刻みに歩行
- バランスが悪い(椅子から一回で立てない)
- 筋肉が硬い
- 非運動症状
- うつ病・不眠・パニック
- 痺れた感覚
- 便秘・立ちくらみ
- 頻尿・尿失禁(過活動膀胱)
- 認知機能障害
- パーキンソン病の患者で認知症を発症する割合:30〜40%
- パーキンソン病における認知症発症リスク:健常成人の5〜6倍
診断・検査
症状や経過を確かめ検査結果を参考にしながら総合的に判断していく病気なので、最終的に病名がハッキリするまで検査と診断を繰り返すようなイメージ。(パーキンソン病の診断と検査がわかりやすい)
以下、まず[診断 I. ]を確認し、[診断 II. ]に至るためには[検査 A. ]をする。この[検査 A. ]は[治療 1. ]。ⓢの場合、[治療 1. ネオドパストン ]でジスキネジアが起こりそれを抑制するため[治療 5. シンメトレル ]も併用することで経過観察中。ⓢの体力が回復しないと[検査 C. ダットスキャン ]は難しいとのこと。
診断
- パーキンソン症状がある
- L-dopaを内服すると症状が改善(L-dopaが有効)
- パーキンソン症状を呈する他の疾患(下記など)ではない
- 脳血管性パーキンソン症候群
- 進行性核上麻痺
- 大脳皮質基底核変性症(大脳皮質基底核症候群)
- 多系統萎縮症
- 薬剤性パーキンソニズム*
*『パーキンソン病』のことを、Parkinson’s diseaseの略で『PD』と言ったり書いたりするみたいです。
*表記がいろいろあるけれど『L-dopa』『L-ドパ』『L-ドーパ』『レボドパ』は同じ。
*パーキンソニズムとは、パーキンソン病と同じような症状を示す病態。
*医薬品の副作用としてパーキンソン症状が現れるものを『薬剤性パーキンソニズム』という。
検査
- L-dopa反応性テスト
- パーキンソン病の治療薬であるレボドパ(L-dopa)に対する反応性を評価するテスト。パーキンソン病の治療において、レボドパは脳内のドパミンを補うことで症状を改善する役割を果たします。このテストでは、薬を内服してない状態/内服した状態を比較することで、薬に対する反応性を評価します。
- パーキンソン病と二次性または非定型パーキンソニズムを鑑別する際にも役立ちます。
- MIBG心筋シンチグラフィ
- パーキンソン病やレビー小体型認知症の診断に役立ちます。これらの疾患では、脳のほかに心臓の交感神経にもレビー小体が蓄積するため、発病初期から検査で異常が検出されることがあります。
- MIBGという物質を注射して心臓の交感神経の働きを画像で調べます。パーキンソン病では、MIBGの心筋へのとりこみが低下していることが知られており、その様子(心臓陰影が消失しているか)を観察します。
- ダットスキャン =ドパミントランスポーターシンチグラフィ(DaT Scan)
- 放射線を出す検査薬を注射して、脳内でドパミンの働きに関係するドパミントランスポーター(DAT)を画像で調べています。パーキンソン病の患者さんでは、ドパミントランスポーター(DAT)が少なかったり、左右で非対称になっていたりします。
治療
薬による治療が一般的。
- レボドパ(L-dopa): ネオドパストン ・メネシット
- 不足したドパミンを補う
- 初期から使うとウェアリングオフ*やジスキネジア*が起こりやすい
- 『ネオドパストン』『メネシット』の副作用:幻覚、浮腫、黒色尿
- ドパミンアゴニスト:ビシフロール・レキップ・カバサール・ペルマックスなど
- ドパミン受容体刺激薬
- ジスキネジア*やウェアリングオフ*が起こりにくい
- 運動機能改善効果はレボドパ(L-dopa)より弱い
- 『ビシフロール』『レキップ』の副作用:突発性睡眠
- 『カバサール』『ペルマックス』の副作用:嘔気、心臓弁膜症(投与量による)
- 抗コリン剤:アーテン・アキネトン
- ドパミン不足により相対的に増えるアセチルコリンを抑制
- 『アーテン』の副作用:認知症悪化の懸念(高齢者では避ける)
- ドパミン分解抑制:エフピー・コムタン
- ドパミン分解を抑制してドパミン濃度上昇を目指す
- ドパミン放出刺激: シンメトレル
- インフルエンザにも効果
- 幻覚が出やすい
- ジスキネジア*抑制効果がある
- 『シンメトレル』の副作用:投与中止後の高体温
- ドパミン合成促進薬:トレリーフ
- てんかんの薬
薬物治療効果不十分、ジスキネジア*や薬剤性幻覚がある場合→手術療法『脳深部刺激治療(DBS:deep brain stimulation)
*ウェアリングオフとは、薬の作用時間が短くなり、体が動かなくなること。薬を飲むと体は動くが薬が切れると動かないという現象。
*ジスキネジアとは、自分の意思とは無関係に身体が勝手に動いてしまう(自分では止めらない・止めてもすぐに出現する)ようなおかしな動きをまとめた呼び名。不随意運動の一種。医薬品の服用によって起こる場合もある。
予後
- 生命的にはほぼ天寿を全うできる
- 症状の悪化、薬物への反応は個人差が大きい
- 発症10年後、車椅子(約7%)〜生活支障なし(約10%)と個人差が大きい
- 予後に影響する悪いケース
- 無動型
- 高齢発症
- 認知症合併
合併症
- RBD:レム睡眠行動障害
- 睡眠中に大声で寝言を言う、奇声を発する、体が動き出してしまうなどの突発性の睡眠障害。症状が強い場合は、起き上がって歩き回る、ベッドから転落するといった危険な行動を起こす場合もあります。
- RLS:レストレスレッグス症候群=下肢静止不能症候群= むずむず脚症候群
- 脚がむずむずする、痛い、かゆいなど、脚に不快な症状が現れる病気。
- PLMD:周期性四肢運動障害
- 睡眠中に無意識かつ周期的に四肢が動くことによって睡眠を妨げられる障害。
- 突然死
- 睡眠時無呼吸
- 自律神経障害の関与
その他
- 嗅覚の低下(パーキンソン病では80〜90%と高頻度で発生)
- 風邪を引きにくい(細胞性免疫が活発になる)
レビー小体病
レビー小体病
概念
レビー小体病とは、脳の細胞の中に “レビー小体” と呼ばれる異常物質が見られる点を共通とする『パーキンソン病』『レビー小体型認知症』『純粋自律神経不全症』の3つの病気をひとまとめにした概念。
“レビー小体” という特殊なたんぱく質が脳に蓄積される(たくさん集まる)ことによって発症する『レビー小体型認知症』と『パーキンソン病』の総称が『レビー小体病』。
『パーキンソン病』では “レビー小体” が 脳幹 に出現する。
『レビー小体型認知症』では “レビー小体” が 大脳皮質 全体に出現する。
*脳幹:呼吸や血液の循環に携わる人が生きる上で重要な場所
*大脳皮質:人がものを考える時の中枢的な役割を持っている場所
- 好発年齢
-
50〜70歳
- 頻度
-
認知症患者の10〜20%
- 性差
-
男性に多い
『レビー小体型認知症』の症状・診断
- 進行性認知症の存在:100%
- 中心症状
- 認知機能の変動:60〜80%
- ぼんやりとしている時とそうでない時がある(交互にみられる)
- 幻視:50〜75%
- 見えないはずのもの(人・小動物)が見える
- パーキンソン症状:80〜90%
- 動きが遅く筋肉が固くなる
- 認知機能の変動:60〜80%
- 支持的症状
- REM睡眠行動異常症:85%
- レム睡眠行動障害:大声での寝言など睡眠中の行動異常
- 抗精神病薬への過敏性:30〜50%
- 幻覚・妄想
- 一過性意識障害
- 失神
- 起立性低血圧
- 安静臥床後起立した際に生じる過度の血圧低下。めまい・ふらつきなど。
- REM睡眠行動異常症:85%
- 病初期には記憶障害が目立たない(『アルツハイマー病』より軽度)
- 視空間障害(物がゆがんで見える/図形が描けないなど)
- 自律神経の乱れによって現れる症状
- 身体の症状:起立性低血圧、便秘、尿失禁など
- 精神の症状:不安、うつ、不眠、倦怠感、イライラする(神経質になる)、記憶力や集中力の低下、感情の起伏が激しくなるなど
『レビー小体型認知症』の原因は十分にわかっていないが、慢性的なストレス、抑うつ症状なども発症に関連があると考えられている。 抑うつ症状があると、慢性的な疲労やエネルギー喪失を感じることがあり、それが過度の睡眠につながる(一時的に不安やストレスを忘れることができるため寝る時間が増える)ことがある。
*『レビー小体型認知症』のことを、Dementia with Lewy bodiesの略で『DLB』と言ったり書いたりするみたいです。
『レビー小体型認知症』の検査
- MIBG心筋シンチグラフィ
- パーキンソン病やレビー小体型認知症の診断に役立ちます。これらの疾患では、脳のほかに心臓の交感神経にもレビー小体が蓄積するため、発病初期から検査で異常が検出されることがあります。
- MIBGという物質を注射して心臓の交感神経の働きを画像で調べます。レビー小体型認知症では、心臓陰影が消失。
- 脳血流SPECT(スペクト)
- 脳の血流分布をコンピュータで分析する核医学検査です。放射線半減期が短い放射性同位元素を用いて行われ、脳血管の閉塞などの病気の診断に役立ちます。
- MRIやCTではとらえられない早期の脳血流障害や神経症状の責任病巣を検出できます。
治療
薬による治療が一般的。
- 認知障害:
- アリセプト
- 幻視・行動異常:
- アリセプト
- 抑肝散
- リスパダール
- セロクエル
- アパシー*:
- アリセプト
- うつ症状:
- アリセプト
- ルボックス
- トレドミン
- REM睡眠行動異常症:
- リボトリール
- パーキンソン症状:
- ネオドパストン
*アパシーとは、意欲や自発性が低下して、周囲の出来事や自分自身のことに対しても無気力・無関心になってしまう状態のこと。「やる気が起きない」「感情の起伏が乏しくなる」「ネガティブ思考になる」などの症状がある。
*アパシーは、認知症や高次脳機能障害の症状として発症することが多く、本人には自覚症状がない(周囲が注意しないと気づかない)。うつ病と混同されやすい症状だが、アパシーは本人に自覚がないのに対し、うつ病の場合は本人がうつ病だと認識しているという違いがある。
予後
- パーキンソン病と比べて、運動症状や自律神経障害の進行が速い
- アルツハイマー病と比べて、認知機能障害の進行が速い
- DLB発症1〜2年の急速悪化もある
- DLB発症後の平均生存期間:約10年
ⓝの解釈
ⓝの解釈
- “パーキンソニズム” とは、パーキンソン病と同じような症状( “パーキンソン症状” )を示す病態。
- “パーキンソニズム” には、『パーキンソン病』と『パーキンソン症候群』がある。
- 『パーキンソン病』は、「弧発型パーキンソン病」と「家族性パーキンソン病」に分類できる。
- 『パーキンソン症候群』は、「変性疾患」と「非変性疾患」に分類できる。
まず、ⓢが『パーキンソン病』かどうかの診断中。
① “パーキンソン症状” の有無 → 有
②L-dopaの服用で症状が改善されるか → 改善
③ “パーキンソン症状” を呈する( “パーキンソン症状” がある)別の病気か否か
現在①②は確認済み。③を確認するためのダットスキャン検査をしたいが、体力的に検査を受けられない状況。
ⓢが『パーキンソン病』ではなく『パーキンソン症候群』のいずれかの疾患の可能性もある。
- 脳血管性パーキンソン症候群
- 脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によってパーキンソン病のような症状を引き起こす病気。脳梗塞や脳出血が原因となるパーキンソン症候群。 ドパミンを放出する基底核が脳梗塞などにより障害を受けるとパーキンソン症候群の症状をきたす。
パーキンソン病
高橋さん(ST)は、嚥下の状態から “パーキンソン症状” を疑ったのだと思う。
パーキンソン病では、口の筋肉の動きが遅くなることで嚥下(飲み込み)障害が起こることがあります。嚥下障害の症状には、次のようなものがあります。
- 喉が詰まる感じや異物感がある
- 食事中に咳やむせることが多い
- 飲み込むのに時間がかかる
- 複数回嚥下を繰り返さなければ飲み込めない
- 噛む力が弱くなる
- 食事後に胸や肺に食べ物や飲み物が入ることがある(誤嚥)
パーキンソン病の嚥下障害は、パーキンソン病患者の約50~90%にみられると言われています。症状が進行するほど起こりやすくなりますが、症状が軽い時期でも気づかないうちに嚥下障害を起こしていることがあります。
ⓝは『パーキンソン病』というと「手足が(勝手に)ふるえる」くらいしか知識(印象)がなかったので、ⓢの症状は “脳梗塞の後遺症” で片付けていた。けれど、今回、いろいろ調べていくうちに思い当たる節が結構あることに気づいた。
- 動作が遅い
- 食事をするときの手の動作など
- 元々せっかちじゃないから「そんなもん」くらいに思っていた
- 食事をするときの手の動作など
- 小刻みに歩行
- 歩幅を大きく出せない
- 元々「大股じゃない=ちょこちょこ歩く」人だと思っていたし、転倒しないようにバランスをとっていた…くらいに思っていた
- 歩幅を大きく出せない
- 姿勢が保てない
- ベッドで端座位になっているとき、支えていないと倒れてしまう
- 腹筋がないから…と思っていた
- ベッドで端座位になっているとき、支えていないと倒れてしまう
- バランスが悪い
- 座っているときに左に傾く・立位でも左に傾くことがある
- 脳梗塞後遺症と思っていた
- 座っているときに左に傾く・立位でも左に傾くことがある
- 筋肉がこわばる/固くなる
- 食事のときに首を動かさない(下を向けない)
- 食事のときに腕があがらない(スプーンを持つ手が口まで届かない)
- 座位のときに声をかけても振り向けない(左右に首が動かない)
- 年齢(老化)による筋力の低下…と思っていた
- 便秘・頻尿・尿失禁
- 排便を促す酸化マグネシウムを服用
- 1時間ごとにトイレの声掛け(排尿)
- パッドに尿が出ていても気づかない
- 年齢(老化)によるもの…と思っていた
- 不眠
- 脳梗塞罹患前から睡眠導入剤を服用
- 体質…と思っていた
- 脳梗塞罹患前から睡眠導入剤を服用
- うつ症状
- 「オトーサンのところにいきたい」だったのが、コロナ罹患後から「死にたい」と言い出した
- コロナ罹患による廃用症候群のひとつ…と思っていた
- 「オトーサンのところにいきたい」だったのが、コロナ罹患後から「死にたい」と言い出した
藤木医師(脳神経内科医)検査・治療開始。
- 不足したドパミンを補う ネオドパストン の服薬治療
- 目がパッチリ開いている
- リハビリに意欲的
- ジスキネジアの報告
- 腎瘻を外そうとする
- ベッドを降りようとする
- 夜中に「散歩に行く」と言い出した
- ジスキネジア抑制効果のある シンメトレル の服薬治療
- ジスキネジアは、脳内のドパミンによる運動の調節機能がうまく働かなくなることで起こると考えられています。
- ネオドパストン(レボドパとカルビドパの配合剤)の服用によってジスキネジア(不随意運動)が起こる可能性があります。
- ドパミンを補充するパーキンソン病治療薬であるレボドパ製剤(ネオドパストン)を服用すると、ドパミン神経以外の細胞でドパミンに転換されることでドパミンのオーバーフロー状態が生じ、ジスキネジアを引き起こす可能性があります。
- ジスキネジアの症状には、次のようなものがあります。
- 手足や体が勝手に動く・手に力が入って抜けない・足が突っ張って歩きにくい
- おかしな動きをする・落ち着きなくいつも動くようになる
- 口をもぐもぐさせる・繰り返し唇をすぼめる・口を突き出す・歯を食いしばる
- 目を閉じるとなかなか開かずしわを寄せている
最終的な診断はダットスキャン検査後。
レビー小体型認知症
少なくともこれまでは(前述のパーキンソン症状同様)
- すり足・小股で歩行する
- 元々「大股じゃない=ちょこちょこ歩く」人だと思っていたし、転倒しないようにバランスをとっていた…くらいに思っていた
- 自律神経症状(便秘・尿失禁)
- 年齢(老化)によるもの…と思っていた
- うつ症状
- コロナ罹患による廃用症候群のひとつ…と思っていた
- 動作が緩慢になった
- コレはちょっと気になる点ではある
くらいは『レビー小体型認知症』にもみられる症状があったけれど、特徴的な
- 認知機能の変動(認知機能が良いときと悪いときが交互にみられる)
- 幻覚症状(幻視・幻聴)
- レム睡眠行動障害(大声での寝言など睡眠中の行動異常)
は(今現在あるとしても)服薬の影響と思う。
レビー小体型認知症の症状には、次のようなものがあります。
- 認知機能障害:物忘れや問題解決能力の低下など
- 幻視:実際にはいないものが見える症状で、人や動物、虫などがよく見られます
- 幻聴:実際にはない音が聞こえる症状
- パーキンソン症状:身体の動作が遅くなる、すくみ足、小刻み歩行、転びやすいなどの症状
- レム睡眠行動異常症:睡眠時に激しい体動や大声を出すなどの症状
- 自律神経症状:便秘、尿失禁、嗅覚異常、異常な発汗、立ちくらみ(起立性低血圧)などの症状
- うつ症状:何事にも無気力になり、趣味への興味を失うなどの症状
いずれにしても、ダットスキャン検査の結果待ち。
*表記がいろいろあるけれど『ダットスキャン』『DaT Scan』『ドパミントランスポーターシンチグラフィ』『ドパミントランスポーターSPECT』は同じ。
↑ココまではダットスキャン検査前の記録。↓ココからはダットスキャン検査後。
藤木医師の話②
藤木医師の話②
家族への説明(2024.10.10)
10月7日に ダットスキャン 検査を実施。その結果や服薬の経過について話を聞かせてもらった。
- [病室]で説明(with 担当看護師の辻井さん)
- ⓢも一緒に藤木医師の話を聞いたり、問いかけに答えたりした
[本館1Fの診察室]ではなく藤木医師が病室まで来てくださったので、検査画像などは見せてもらえなかった。藤木医師からの説明は以下のとおり。
- CT 検査
- ネオドパストン は継続して服用中。
- パーキンソン症状が改善されている
- 副作用のジスキネジア(自分の意思とは無関係に身体が勝手に動いてしまう不随意運動の一種)が見受けられた
- 副作用の幻覚は「?」
- シンメトレル は一時中断したが再開。
- 『パーキンソン症状の緩和』と『ネオドパストンのジスキネジア抑制』のために服薬開始
- せん妄*(知らない間に腎瘻を抜こうとしたり、夜中にベッドから落ちそうになったり)の報告があったので中断
- 高橋さん(ST)から「服用中より嚥下機能が悪化した」再開希望
- 副作用の幻覚は「?」
- ダットスキャン 検査
- トレリーフ の服用開始。
- 『パーキンソン症状の改善』と『ネオドパストンのウェアリングオフ(薬の作用時間が短くなり薬が切れると体が動かない現象)の改善』のために服薬開始
- 現在経過観察中
約15分の面談終了。
*せん妄とは、ボーッとしたり、つじつまの合わない話をしたり、昼夜のリズムが乱れたりする(昼間にウトウトして夜間は眠れない)などの症状が生じます。日内変動を伴うことも多く、典型的には夜間に悪化し、日中には改善することが多いです。
ネオドパストン :パーキンソン病/パーキンソン症候群
■パーキンソニズム治療剤(レボドパ)と、レボドパを脳内に到達しやすくする成分(カルビドパ水和物)の2種類を含んだ配合剤。■レボドパは脳内でドパミンに変化し、脳内で不足しているドパミンを補うことで、パーキンソン症状(歩行障害など)を改善する。■カルビドパは、レボドパを脳内へ移行しやすくする。
シンメトレル :脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善/パーキンソン症候群/A型インフルエンザ感染症
■脳内の神経伝達物質ドパミン、セロトニンなどに作用し、脳梗塞後遺症でみられる意欲や自発性の低下を改善します。■脳内のドパミンの神経伝達を増強することでパーキンソン症状を緩和します。
トレリーフ :パーキンソン病/レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム
■レボドパの抗パーキンソン作用を、ドパミンレベルを上昇させることで増強・延長し、パーキンソン病の運動症状および症状の日内変動(ウェアリングオフ現象)やレビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムを改善する。■レボドパ含有製剤( ネオドパストン )と併用療法で使用される。
幻覚が出やすいという副作用がある薬(ネオドパストン・シンメトレル)を服用しているけれど、ⓢ自身やⓝにはその兆候は(日中は)感じられていない。
藤木医師が幻覚について質問してもⓢは「NO」の回答。ⓝからもⓢに「動物とか小人とかオバケとか、見えたりする?」と表現を変えて聞いてみたけれど「いや、そんなのない」とのこと。
夜間の担当看護師さんに状況を確認しないと断定はできないけれど、行動異常はあっても幻覚はなさそう。
パーキンソン病もレビー小体病も “治る病気ではない” けれど、服薬で “改善される” ことがわかっただけでも嬉しい。実際、服薬を開始してから、言葉もかなりスラスラ出るようになったし、歩行訓練も意欲的&好調なので(歩行距離がどんどん長くなってきている)、効果があると感じている。
その後①
その後①
ⓝ/症状について
2024.10.16
入院7週目(10/16〜)くらいから、
- ボーッとすることがある
- つじつまの合わない話する
- 幻視
- どこにいるのかわからない
の症状を顕著に感じる。『レビー小体型認知症』の症状なのか、服用中の『パーキンソン病』の薬による “せん妄” なのか、ⓝには判断がつかない。
ⓨ(看護師さん)/症状について
2024.10.20
ⓨが面会した日に、
- レム睡眠行動異常症(明け方に叫んでいた)
という症状も出ていると看護師さんから聞いたとのこと。
病棟看護師から藤木医師へ報告されているはず。そして服薬の調整(追加)があってるかもしれない。
看護師さんに薬について確認し、藤木医師との面談も希望を出すことにしよう。
宮部さん/服薬について
2024.10.21
担当だった宮部さんに「10月10日に『トレリーフ(ゾニサミド)』が追加されたところまでは知ってるんだけど、それ以降にパーキンソンのお薬の変更や追加は?」と確認したところ、「10月15日から『ハルロピテープ』というお薬が追加されています」と回答をもらった。
認知症マフ
認知症マフ
藤木医師より着信
2024.10.22 AM
藤木医師からお電話を頂戴した。〈タイムリーすぎてビックリ〉
「 “認知症マフ” を試してみたい」というご連絡だった。
『ハルロピテープ』についてもお尋ねすることができた。
藤木医師はとても親身にⓢのことを気にかけてくださっていて、とてもありがたい。迫田さん(PT)も「藤木先生って優しいですよね。人気があると思います」と言っていた。
入院のたびに別の病気を見つけてもらうラッキーなⓢ。そしてそのドクターが黒木先生といい藤木先生といい、〈自分が同じ病気になったとしたらこの先生に診てもらいたい〉と思える素晴らしい医師ばかり。
藤木医師には引き続き経過観察をしていただく。
2024.10.22 PM
マフのおかげ(?)で大無田さんと話すキッカケができたのは、ⓝにとってありがたい展開。
スタッフステーション左隅の席(PCの前)にいる男性の看護師さんで、ⓢの病室に行くときに前を通るので〈田中哲司に似てるよな〜〉といつも思いながら会釈だけはしていた。
初めて話しかけてもらった今日(ずぶ濡れデー)から、マフのことでもⓢの病室に顔を出されるようになって、〈担当看護師さんじゃないのになぜ?〉と不思議に思っていたら科長さんという立場で来室されていることが判明して納得。
『原三信マフ1号』と名付けられたマフの効果を期待する看護師さんたちから感想を聞かれるんだけれど、ⓢに白羽の矢を立てたのは人選ミスだったかも。笑
効果があるか否かはⓝも知りたいところ。効果アリなら編んであげたいと思ってはいるんだけどね〜。
その後②
その後②
ⓝ/症状について
2024.10.23
今日は『駒こま』が見えたみたい。あと「かわいい」とささやいたり、クスッと微笑んだりすることがある。何かほのぼのしたシーンが見えているのかもしれない。
逆に怒りっぽい一面も…。今までだったら笑ってくれていた冗談が、通じないシチュエーションに出くわした。リハの中盤、「今日は人(利用者)が少ないですね」という迫田さんの言葉をうけて、ⓝが「歩く練習、し放題やね」とⓢに言うと「そんなん、せんよ!」とプリプリ。「あはは(笑)」を期待してたⓝはキョトン、でした。以後、気をつけねば。
〜2024.11.06
ⓢが目を覚ましているときは『原三信マフ1号』を試した(持たせたり・手を入れたり)けれど、興味を示さず丸無視。
2024.11.07
前日(11/6)に薬(食欲増進)が追加されたみたいなのでそのせいかもしれないけれど、
- 朝から激しい体動(ジスキネジア?)
- (せん妄中だったからかも…だけど)朝食拒否=全く食べていない
と久保田さんから報告あり。
ⓝが到着してからも、
- 昼食も拒否
- ジスキネジア
- ベッドの下方で斜めに横たわっていた。
- 布団を蹴脱ぎ、両膝を立てていて、「走りよる途中」と言っていた。
- 以降も手を上げたり・ベッドのガードを掴んだり、布団を脱ごうとしたり、落ち着かなかった。
- マフを持たせたところ、マフのロープを引っ張るような仕草をしたりしたので少し役に立ったのかもしれない。
- マフに付いたパーツを食べようとしたので、「コレは食べ物じゃないよ〜」と目の前で見せて説明。その場では納得したようだったけれど、今後は気をつけねば。
- ほとんど眠ることもなく、ずっとどこかを見ていて、ずっと体を(時に激しく)動かしていた。
今までで最も『せん妄』を感じた日だった。
