病棟移動後@本館4F『地域包括ケア病棟』にて。
地域包括ケア病棟
地域包括ケア病棟
入院計画書(抜粋)
- 【主傷病名】認知症を伴うパーキンソン病(レビー小体型認知症)
- 【症状】摂食障害・歩行障害・意欲低下
- 【治療計画】リハビリ・投薬調整
- 【推定される入院期間】約1ヶ月
家族への説明
藤井さん(看護師)と相川さん(MSW)からお話があった。
- 本館4Fは『地域包括ケア病棟』といって、自宅や施設への退院を目指す病棟。
- 入院できるのは『最長60日間』。
- 2週間ごとに退院の目処を検討(状態確認)している。
- 介助浴は『週1回』。入浴日時は日曜に確定後通知。(介助不要の方は予約制のシャワー浴)
- 毎週金曜日の14時から回診(病棟担当医・看護師・リハビリスタッフ・MSW)がある。*病室で待機
- 状態の変化によって病室移動する場合がある。
藤木医師の話③
藤木医師の話③
家族への説明
今日から主治医として引き続きお世話になる藤木医師が来室された。
- ⓢに合う薬を見つけていく。(トライ&エラー)
- せん妄は落ち着いてくる。
- 11/6に処方した『リフレックス(ミルタザピン)』は「ジスキネジアや食欲不振」の報告があったので11/7夕方に中止指示を出した。
- 食欲が戻れば1ヶ月より早く退院できるかもしれないし、食欲が戻らなければ1ヶ月以上かかるかもしれない。
- 嚥下についてはSTとも協力。
- 歩行についてはPTとも協力。
- もう少し広い病室への移動を検討する。
ST高橋さんの話①
ST高橋さんの話①
嚥下障害・食欲不振
本人曰く「痛いわけではない」そうですが、飲み込む都度シブイ顔をします。
- 入院当初よりは良くなっていると思います。藤木先生が出してくれている薬の効果だと思ってます。
- ゼリーなどで飲み込みを確認していますが、来週一緒に様子を見させてください。
嚥下障害は治るものですか?
- レビー小体型認知症の症状のひとつなので、完全に治るとは言い切れません。むしろ少しずつ進行していくものと思ってもらったほうがいいです。現在は投薬治療のおかげで軽減されていると思っています。
- どちらかというと『食欲不振』のほうが気になっています。
家族が気にかけておくことは?
- 『むせ』です。食事中はもちろん、唾液でもむせるようなことがあれば注意が必要です。
- 「コホン」と咳払いができることは良いことです。「ゲホゲホ」と連続するような場合が『むせ』です。
- 水分の場合はあまり心配しなくても大丈夫ですが、固形物の場合は誤嚥性肺炎になる危険性があるので気をつけてください。
- 『むせ』たときは、すぐにナースコールしてください。
痰吸引
多い日は2,3時間おき、少ない日は1日に2,3回、日によって吸引の頻度が違うみたいです。
- 記録を見る限りでは、吸引回数は減ってきています。
痰は治る(吸引しなくてよくなる)ものですか?
- 嚥下機能の改善次第です。
退院後の施設は痰吸引を対応してくれる24時間看護のところを探したほうがいいですか?
- 退院する時点で治っているとしても、そのほうが良いと思います。
地域包括ケア病棟
『日中の過ごし方』や『家族が心がけること』は?
- まず、できるだけ日中は離床することを心がけていきましょう。
- 臥床時に口を開けて寝るのも良くないです。横向きに寝かせるだけでも痰がつまるのを防げます。
東館のときは体位変換クッションがあったのですが…
- こちら(本館病室)でも用意するよう伝えておきます。
離床や臥床の介助は施設にいる時でも介護士さんにお願いしていました。点滴もあるので介助を看護師さんや助手さんに頼みたいのですが、都度お願いしてもよいのでしょうか?
- 退院に向けてリハビリをする病棟ですから、全く問題ありません。ボクからも伝えておきますが、ご家族からも気軽にお願いされてください。
(*高橋さんと話している時に回診があったので、その場で、同行していた看護師・療法士に移乗(ベッド↔︎車椅子)介助のフォローをお願いしてくださった)
栄養補給・水分補給
栄養補給・水分補給
東館の頃は水分補給(飲水)が困難で、点滴から投与していた。
本館へ移棟してからも食事が入らないため、栄養補助ドリンクなどでフォローしている状況。
水分はコップから水(とろみ有り)を飲めるようになってきた。
食事は平均2割、栄養補助としてはゼリーよりドリンク(とろみ有り)のほうがⓢの好みらしい。
今後の方針について、各病棟の主治医からお話があったので記録。
藤木医師から意思確認
藤木医師から 経管栄養 について意思確認があった。
- 年齢的に自然に任せて(経管栄養しなくて)良いと考えます。
- 自分の母親でも『経管栄養しない』判断をします。
という藤木医師の考えもお聞きした。
家族を代表して『経管栄養を希望しない』という返答をした。
ⓢは《脳梗塞》発症時に『そしゃく機能障がい』の診断を受けている。さらに今回の入院で《パーキンソン病》の症状のひとつ『摂食嚥下障害』にも気づいてもらった。食事を摂ることが難しい状況。
パーキンソン病では、口の筋肉の動きが遅くなることで嚥下(飲み込み)障害が起こることがあります。嚥下障害の症状には、次のようなものがあります。
- 喉が詰まる感じや異物感がある
- 食事中に咳やむせることが多い
- 飲み込むのに時間がかかる
- 複数回嚥下を繰り返さなければ飲み込めない
- 噛む力が弱くなる
- 食事後に胸や肺に食べ物や飲み物が入ることがある(誤嚥)
パーキンソン病の嚥下障害は、パーキンソン病患者の約50~90%にみられると言われています。症状が進行するほど起こりやすくなりますが、症状が軽い時期でも気づかないうちに嚥下障害を起こしていることがあります。
嚥下障害の主な治療方法は『経管栄養法』『リハビリ』『手術』の3つ。
『リハビリ』は、高橋さん(ST)が毎日行ってくれている。けれど、厳しい状況。
『手術』を伴う治療は想定外。発声機能が失われるなどリスクもあるらしい。
藤木医師から提案〜確認されたのは『経管栄養法』で、具体的には 経鼻経管栄養 をするか否かという確認だった。
経管栄養法とは、経口摂取(口から食事を摂ること)が難しい方や、誤嚥の危険性が高い方が栄養を補給するために行われる方法のひとつで、体外から消化管内(胃や腸)に通したチューブやカテーテルを用いて栄養剤を注入する処置のこと。流動食を用いたものは経腸栄養もしくは経腸経管栄養と呼ばれる。
- 経鼻経管栄養
- 鼻からチューブを挿入して、胃や腸などに栄養剤を注入します。手術を行う必要がなく、口から食事ができるようになればすぐに止められるます。(一時的に行われることが多い)
- 経瘻孔法(けいろうこうほう)
- 手術で頸部や腹部に小さな穴を開け、そこからチューブを挿入して栄養剤を注入します。穴を開ける場所が胃なら「胃ろう」、腸であれば「腸ろう」となります。
- 間歇的(かんけつてき)口腔食道経管栄養
- 栄養剤を注入するときだけチューブを飲み込んで先端を食道まで通し、食事が終わればチューブを抜く方法です。注入する度にチューブを飲み込むことで、それ自体が嚥下訓練になります。平常時はチューブを挿入しておく必要がないため、違和感もありません。
中野医師からの連絡
中野医師から 点滴終了 について、
- 「水分補給(飲水)ができるようになってきた」「点滴(ルート確保)負担を軽減したい」という理由から、点滴はそろそろ終了しても良いと考えています。
- 藤木医師と相談のうえ、決定します。
という連絡をいただいた。
指定難病
指定難病
難病は治療方法が確立しておらず、長期の療養を必要とすることで大きな経済的負担を強います。 国が「難病の患者に対する医療等に関する法律」に定められる基準に基づいて医療費助成制度の対象としている難病を「指定難病」と呼びます。
ⓢの退院にあたり、退院後に入居する施設を検討しなければならない。
点滴(水分補給)や痰吸引が必要になった際に対応できる(24時間看護師常駐の)医療が充実した施設への転居が急務となった。
『ケアポート箱崎』は看護師が日中しかいないし(夜間不在)、医療行為もⓢの必須項目について対応できないとのこと。(相川さん(MSW)が竹下さん(ケアポート看護師)に確認済み)
そこで、施設検討する際に持っていたほうがメリットがあるという 特定医療費(指定難病)受給者証 の申請について藤木医師からお話があった。
藤木医師から申請確認
藤木医師は「難病申請」という表現をされたけれど、正確には 特定医療費(指定難病)助成制度支給認定申請 をするということらしい。
本来の目的は
- 「難病法」による医療費助成を受ける
ための受給者証(資格)なんだけれど、今回は
- 難病患者専門の施設への入居が可能になる
- 施設によっては(家賃やサービス費が)減額対象になることがある
が主な目的。とにかく「少しでも有利に退院先の施設を探す」ために打てる手は打とう!というご提案。
指定難病の医療費助成を受けるには、特定医療費(指定難病)受給者証が必要です。難病指定医が作成した臨床調査個人票(診断書)と次の書類を合わせて、都道府県・指定都市の窓口に医療費助成の申請をします。
藤木医師が 臨床調査個人票(診断書) を作成してくださり、ⓝが 特定医療費(指定難病)支給認定申請書 を記入し、マイナンバーカード(ほか必要な証書や書類)を準備して、区役所で手続きをする…という流れになる。
家族を代表して『申請します。診断書作成をお願いします。』という返答をした。
退院先施設検討
退院先施設検討
病棟の医療ソーシャルワーカーの相川さんが相談にのってくださって心強い。退院に向けていろいろ準備しなければ!
相川さん(MSW)の話
まずは 日程 。
地域包括ケア病棟の入院可能日数は《最長60日》。ⓢのリミットは《2025年1月5日》とのこと。
今冬の年末年始はカレンダー的に長期休暇になるので、年明けの退院(引越)は現実的ではない。「12月23日の週がベターだろう」という話になった。
退院後にⓢが暮らす場所(退院先)の 条件 。
退院後も点滴が必要になりそうなⓢ。『ケアポート箱崎』には戻れない。
《24時間看護師常駐》で《痰吸引》も対応してもらえる施設を探さなければならなくなった。
「ナーシング」や「メディ」や「ホスピタル」といった名称が付く施設が候補とのこと。
退院先施設検討
ⓝが事前に調べていた施設と、相川さんから名前があがった施設がほぼ合致したので、順番に見学・相談へ行くことにした。ⓢが入所条件に合うかも確認しなければならないし、やっぱり現地を見ておきたい。
香住ヶ丘 杜の家(2024.11.10)
見学希望の電話をした時点で「受け入れ不可」の返答。
→夜間および土日の医療対応ができないため。
メディケア癒やし御島崎(2024.11.19)
ココファンからケアポートへの転居のときにも一瞬検討しかかった施設。256部屋を有する大型施設で今春オープンしたばかりだったので〈実績が未知数・もう少し小規模のほうがいいのでは?・ⓝが通いづらい〉などの理由で候補から外した経緯あり。
ところがココは医療体制が整った施設だった。御島崎はオープンしてまもないけれど(2024年4月1日開所)、南区三宅や早良区有田にも系列施設があるらしい(運営会社は別)。
11/22に原三信病院へ担当者が面談に来た。→翌11/23に「受け入れ可能」の連絡あり。
- 詳細:原三信タイムライン③/入院11週目の記録 参照
- ⓝ評価:★★★★☆
- 参考:公式サイト/みんなの介護
有料老人ホーム桜寿のさと松島(2024.11.26)
ケアポート転居後すぐ、ⓢの不満・不安を解消すべく施設検索したことがあった。その頃に系列の『桜寿のさと(@吉塚)』を訪問した経緯あり。系列の『松島』は吉塚より医療が強そうだったので見学・相談に行ってみた。比較的新しい施設(2019年8月1日開所)で、吉塚とほぼ同等の仕様だった。
受け入れ可否は、現時点では「受け入れ不可」の返答。「退院時に医療行為が不要な状態まで回復していれば可能」とのこと。
→夜間および土日の医療対応ができないため。
- 詳細:原三信タイムライン③/入院12週目の記録 参照
- ⓝ評価::★★★☆☆
- 参考:公式サイト/みんなの介護
プラチナ・シニアホーム博多(2024.11.27)
見学希望の電話をした時点で「受け入れ不可」の返答。
→医療重視フロアと介護フロアがあり、医療重視フロアが満室のため。
ReHOPE博多筑紫(2024.11.27)
指定難病を申請したことで候補対象にカウントできたホスピス型の住宅型有料老人ホーム。受け入れ対象はがん末期や難病の人という、24時間365日看護体制がとれる医療系の施設。今年オープンしたばかりで(2024年5月1日)、館内は白木メインの内装で明るい印象。JR竹下駅から徒歩12分。
見学相談に対応してくださった前田さんはこの施設へ来る前は某病院にお勤めされていたという看護師さんで、彼女の熱意や姿勢に好感を持ったし、施設全体としても協力的だということが伝わる説明をだった。
ⓢの運の強さ(タイミング)と、ⓝの検索力・実際に目で見て確かめる手間が、ReHOPEと巡り会わせてくれたんだと思う。最終候補数件を比較してメリットが多い方を選ぶ(この中で選ぶとしたらココ)…ではなく、ココにⓢをお願いしたい!と直感的に感じた。
来年2月には舞松原(エフコープの跡地)に『ReHOPE福岡東』がオープン予定。先に博多筑紫に入居して、福岡東が完成してから転居することも可能とのこと。ただ、居室仕様の違いだったり(トイレは共有)、ⓝのアクセス的には『博多筑紫』のほうがイイと思っている。(完成したら舞松原にも見学には行きたいところ)
相談訪問時点で「受け入れ可能」の返答あり。
- 詳細:原三信タイムライン④/入院13週目の記録 参照
- ⓝ評価:★★★★★(もっと★をつけたいくらい!)
- 参考:公式サイト/みんなの介護
退院後の体制準備
退院後の体制準備
原三信病院から退院するにあたり、ⓢの現状=病状に対して最善の体制を整える。
資格
特定医療費(指定難病)受給者証
2024年11月22日に申請。
2025年1月末頃に認定予定。
施設(住まい)
ReHOPE博多筑紫
2024年11月27日に見学・相談(前田さん)。
2024年12月3日に面談(前田さん・相川MSW@原三信病院)。
2024年12月4日に契約(出田施設長・村上看護管理者)。
原三信病院 外来主治医
藤木 富士夫(原三信病院/脳神経内科)
ⓢの《レビー小体型認知症》を見つけてくださった医師。
訪問診療
原三信おおはまクリニック
奥村 幹夫(院長)
2024年8月5日までは “外来” で医療機関(『千鳥橋病院』『黒木クリニック』『中村眼科医院』)を受診。コロナ罹患をキッカケに “訪問診療” にシフトし、2024年8月8日に千鳥橋病院系列の『ちどりばし在宅診療所』と契約。8月に2回の定期訪問があり、9月に1回臨時(今回の救急)で来ていただいた計3回お世話になった。訪問診療契約してまもなく入院してしまったので、おつきあいとしては日が浅かった。
2024年12月現在、ⓢの最も深刻な病気は《レビー小体型認知症》なので、主治医は原三信病院 脳神経内科の藤木医師。この藤木医師と連携がとれる機関に訪問診療をお願いすべきと判断し、原三信病院系列の『原三信おおはまクリニック』と契約することにした。
2024年12月6日に契約書類受け取り(相川MSW@原三信病院)。
2024年12月11日に面談(奥村院長)・契約関連書類提出(記入日12/6)。
※一部「初診日」記載の書類があり、後日対応。
